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管理会社を変更する場合の進め方と注意点

マンション内の清掃が行き届いていない」「マンション設備の故障、不具合の修理をお願いしても放置されている」「マンション管理に関する積極的、前向きな提案が管理会社から出てこない」「知り合いのマンションと比べても管理費に見合ったサービスを受けられていない・・・

あなたのマンションでもこのようなマンション管理に関する不満はありませんでしょうか?

管理組合の理事会、総会などの場で管理会社に是正を促してもなかなか動いてくれず、誠意が感じられないような場合は現在の管理会社の変更を検討してみてはいかがでしょうか。

この章では管理会社変更に関する進め方と注意点をまとめてみましたので、参考にしてください。

(1)マンション管理の問題点、課題を整理しましょう
管理会社に不満を持っているのはあなただけではないかもしれません。

あなたが管理組合の理事であれば、理事長を中心に他のメンバーと管理会社見直しの方向で進めるべきか認識合わせを行い、意見が合致した場合は具体的に検討を進めていきましょう。

大半の居住者が所属している管理組合員に対して現状のマンション管理に関する問題点、不満、課題を忌憚ない意見でもらえるようなアンケート用紙として配布し、その結果を整理してまとめます。

気を付けるべき点として、管理会社への不満と要望は数多く出てくるかもしれませんが、居住者が全員一致で管理会社の変更を希望するかどうかは分からないということです。

居住者の中には、現在の管理会社に満足はしていないが変更するほど不満があるわけではない人、変更の手続きが面倒くさそう(管理総会への出席を含め、面倒なことに巻き込まれそうだ)、そもそもマンション管理に関して無関心な人などもいるのが現状です。

そこで、まずは現状のマンション管理の問題点を整理して現在の管理会社に是正の交渉を行うものであること、交渉が決裂して改善が見られない場合に限り管理会社変更の検討も視野に入れるということをアンケート実施の目的と意義を明確化して行うようにしましょう。

(2)各管理会社への見積もり提出依頼
マンション管理の是正を求めても根本的な解決に至らなかった場合は、いよいよ管理会社変更に向けて進めていく事となります。

次のステップとして、他の管理会社へ見積もりを提出してもらうオファーを出します。現在のマンション管理問題を解決してくれそうな管理会社を複数ピックアップ(5社程度)して見積の提出を依頼します。

見積作成にあたり、管理会社の候補数社に提出する書類として、現在の管理会社と結んでいる「管理委託契約書」「重要事項説明書」、直近3年分ほどの「管理組合総会議事録」になります。

また、正確な見積もりをだしてもらうためにはマンションの現況(建物の管理状況、設備状況など)を見積もりに参加する各管理会社に把握してもらう必要があります。管理組合理事が立ち合いのもと、各社の現地調査(1社あたり1時間程度)を必ず実施するようにしましょう。

各社の現地調査が完了後、2週間を目安に提案書と見積書を提出してもらうように調整しましょう。

(3)各社の提案内容と見積金額の比較
管理組合理事では、各社から提出された提案書と見積金額を照らし合わせ、その中からプレゼンをしてもらう会社を2〜3社に絞り込みを図ります。

選定を行う基準として、ついつい見積金額の安さに重点を置きがちですが、そもそも管理会社の変更を検討するに至った経緯と目的にもう一度立ち返り、現在のマンション管理の不満を解決し、さらに期待以上の改善(管理面、金額面)が見込めるかを基準として選定することを意識しましょう。

(4)各管理会社のプレゼン実施
管理会社を絞り込んだ後、各社プレゼンの場をセッティングします。

基本的には管理組合理事会の中で行いますが、マンションによっては少しでも多くの管理組合員の意見と賛否を取りたいというケースもあるかと思います。

1社あたりの持ち時間を1時間程度に設定して、各社の提案内容から見えてくる強み、弱み、相談内容に応じた柔軟性があるかなど質疑応答を交えながら進めましょう。

一般的には各社の提案説明に30分、質疑応答に20〜30分程度を設定すると良いでしょう(各社プレゼンの間の休憩時間を含む)。

管理会社の選定における重要ポイントは前述のとおりですが、プレゼンの場で重要なことは管理会社の営業担当の他に、実業務にあたるフロント担当にも立ち会ってもらい、自分たちのマンションをどのように管理してもらえるか方針と決意、想いを語ってもらうことも必要です。

どんなに営業担当のプレゼン内容が素晴らしくても、日々のマンション管理を行うのはフロント担当ですので、人間性、業務に対する取り組み方針と心構えがしっかりしていないと、いざ管理会社を変更しても同じ轍を踏みかねません。

(5)管理組合臨時総会の実施
管理会社のプレゼン終了後、出席者(管理組合理事、組合員など)と議論を重ね、1社に内定します(この段階で「決定」ではありません)。

次のステップとしては、管理組合の臨時総会を開催し、内定のオファーを出した管理会社から重要事項を説明する時間を設け、契約内容の詳細案まで説明を受けた後、管理会社の変更を決議する流れとなります。

管理会社の変更については業務委託契約の変更を意味します。そこで、国土交通省が定めるマンション管理適正法第72条に基づき、マンション管理を行うもの(管理会社)が管理委託契約の締結、履行にあたり事前に重要事項説明を行うことが義務付けられています。

管理会社の変更に関しては総会出席者の過半数で可決される「普通決議」に位置づけられています。

総会の議決による承認を得て、新管理会社の「決定」となります。

その後、新管理会社から毎月の管理運用と管理費の支払い日、支払方法について説明を受けます。

もし支払いに関するルールが現在から変更となる場合は、管理組合員全員が変更に伴う手続きとして書類を提出する必要が出てきますので、配布から提出までの流れについて質疑応答を交えながらしっかりと聞くようにしましょう。

(6)現在の管理会社へ解約通知を提出
新管理会社との契約締結を行うためには、現在の管理会社との契約解除を行う必要があります。

現在の管理会社との解約については国土交通省が定めている標準管理委託契約書第19条の
約定解除」に該当するケースが大半であるため、ガイドラインに乗っ取り、管理会社を実際に切り替える3か月前までに解約通知を出すようにしましょう。

(7)新旧管理会社間の業務引継ぎ
現在の管理会社が解約を受理後、新しい管理会社との引継ぎ業務が始まります。引き継がれる内容は今まで管理組合と共有していた各種書類(新規分譲時、修繕工事を行った際の竣工図と設計図書など)、銀行通帳と印鑑、管理員が日常的に使用していた各共用部の鍵や備品などが該当します。

引き継ぎ業務は基本的にマンション管理会社どうしで行われますが、きちんと引き継ぎが完了するためにも書類の受け渡しについては管理組合の理事が同席の上で行うのが望ましく、その後細かな引き継ぎ業務については進捗報告を理事会に適宜行ってもらうようにしましょう。

以上が管理会社の見直し検討から変更までの流れとなります。

新旧管理会社との交渉、総会決議への進行など管理組合の理事だけでは難しい面もあり、うまく進められるか不安もあることでしょう。

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